人気ブログランキング |

<   2018年 05月 ( 2 )   > この月の画像一覧

2018.5.13ホテル日航福岡チャペル・プリエールのプログラムノート

ホテル日航チャペルプリエール2018.5.13 プログラム



1: A. ヴィヴァルディ : 「ごしきひわ」 RV428

   Antonio Vivaldi : Concerto, Il Gardellino D major RV428

    Allegro - Cantabile - Allegro

2: G. F. ヘンデル : リコーダーソナタ ヘ長調 HWV369

   George Frideric Handel : Sonata F major HWV369

    Grave - Allegro - alla Siciliana - Allegro

3:F. クープラン : 教区のミサ より 「奉献唱」(オルガン独奏)

   Francois Couperin :

4: J. ファン・アイク : 涙のパヴァーヌ(リコーダー独奏)

   Jacob van Eyck : Pavane Lachrimae

5: G. F. ヘンデル : 王宮の花火の音楽 HWV351

   George Frideric Handel : Music for the Royal Fireworks HWV351

    序曲 - ブレ - 平和 - 喜び - メヌエット

6: A. ヴィヴァルディ : リコーダーコンチェルト ハ短調

   Antonio Vivaldi : Concerto C minor RV441

   Allegro non molto - Largo - ( Allegro )



 ヴィヴァルディ は数多くのコンチェルトを残したが、それは彼が養育院「ピエタ」に務めていたためであった。救貧院、捨子養育院として機能していたピエタはその一方女子への音楽教育にも力を入れており、付属音楽院で行われる演奏会ではそこで学んだ女子が妙技を披露するコンチェルトによって喝采を受けていた。ヴィヴァルディはここでヴァイオリンを教え、様々な楽器のためのコンチェルトを数多く作曲していたのだ。

 コンチェルト「ごしきひわ」 は鳥の鳴き声を模した作品で、当初は横吹きフルート(トラヴェルソ)、オーボエ、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音という編成のために書かれ出版される段階でトラヴェルソと弦楽合奏のために編曲された。速いテンポの第1第3楽章には鳥の鳴き声が横溢しており、中間の第2楽章はヴィヴァルディお得意の憂いを含んだメロディーによる舞曲シチリアーナになっている。本日は縦吹きのリコーダーを独奏楽器に、パイプオルガンの多彩な音色を生かした編曲で。

 当時のピエタにいた女性リコーダー奏者は大変な腕前で、ヴィヴァルディは超絶技巧のリコーダーコンチェルトをいくつも残している。リコーダーコンチェルトハ短調RV441 はヴァイオリンコンチェルトRV202を元にして作られた作品だが、テュッティ(総奏)のメロディは全く異なるもので独奏の内容だけ全く同じ、つまりヴァイオリン向けの超絶技巧をリコーダーに移植した曲である。急速楽章のメロディは終始陰鬱な雰囲気に覆われており、リコーダーがつむじ風のような音形や激しい分散和音などの独奏のパッセージを爆発させる。第2楽章は厳しい表情の前奏後奏の間にリコーダーがもの寂しげなメロディーを奏する。


 ヘンデル はイギリス王室に仕え、オペラや王室行事用の音楽などの大規模な作品から小編成の楽曲まで多彩な音楽を書いていた。1720年代に国王ジョージ1世の娘アン王女のチェンバロ教師をしていたヘンデルはその通奏低音のレッスン用にリコーダーソナタを用い、そのために自ら清書した楽譜が残されている。リコーダーソナタ ヘ長調 HWV369 はヘンデル自身のお気に入りで、のちに自分が独奏するためのオルガンコンチェルトに改作されていることから、本日はリコーダーとオルガンの組み合わせで演奏する。おおらかさと開放感にあふれた佳作。

 王宮の花火の音楽 は、1749年のアーヘンの和議を祝う祝典のために作曲された野外音楽で、本来は金管楽器トランペットとホルンおよび木管楽器オーボエとファゴットに打楽器という50人以上の大合奏用に書かれたものである。祝典のあと間もなく、ロンドンの楽譜商からフルート独奏と通奏低音用に編曲された楽譜が出版されている。当時の人たちも現代と同じようにイベントで聴いた有名作品を家庭で自分で演奏して楽しんでいたのだ。本日の演奏では、小さなソプラノリコーダーとパイプオルガンの2人が様々な楽器になりかわって祝祭を繰り広げる。


 涙のパヴァーヌ は17世紀初頭にイギリスのJ. ダウランドが作曲し大ヒットした歌曲「流れよ我が涙」に基づくリコーダー用の変奏曲。変奏曲を作曲した ファン・アイク はオランダ、ユトレヒトの教会で組み鐘カリヨンの奏者として働くかたわらリコーダーの演奏をしていた。流れる涙を表すような下降音形に始まるメロディは失恋の悲しみを切々と歌い上げ、変奏では流麗な細かい音符となってあふれ出す。




by flauto_diritto | 2018-05-13 15:00 | Flauto diritto | Comments(0)

ホテル日航福岡チャペルプリエールでの演奏会


福岡に転居して1年半近く経ちました。今年からようやく福岡でも本格的な演奏活動をすることになりました。


まず最初は、ホテル日航福岡の「チャペルプリエール」https://www.hotelnikko-fukuoka.com/banquet/hall/chapel.htmlでパイプオルガンとチェンバロとの共演です。

オルガンとチェンバロを演奏するのはチャペルのディレクター池田泉氏。

ご存知の方も多いでしょうが、このチャペルの内装は美しいゴシック教会の様式で、素晴らしいパイプオルガンが設置されておりチェンバロも常設されています。


今回のプログラムは有名作曲家ヴィヴァルディとヘンデルを中心にお届けします。

ヴィヴァルディは2曲のコンチェルト、陰鬱なメロディーと超絶技巧のパッセージの対比をもつハ短調RV441と鳥の鳴き声を模した天真爛漫な「ごしきひわ」。ヘンデルのヘ長調のリコーダーソナタはリコーダーが本来持っている穏やかな性格を十全に引き出した佳曲、そして元々は大編成な野外音楽でラッパや太鼓が大活躍するきらびやかな「王宮の花火の音楽」をリコーダーとパイプオルガンの二人の奏者で。

そのほか、リコーダー独奏で17世紀初頭の大ヒット歌曲による変奏曲「涙のパヴァーヌ」、オルガン独奏ではルイ14世時代のフランスの天才鍵盤楽器奏者 F. クープランのミサ曲より。


詳しくは以下のページからご覧ください。






by flauto_diritto | 2018-05-13 13:30 | Flauto diritto